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こんもりした鳥ラグビー 第一回日本大会

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第一回 日本大会 開会式

2010年10月31日、国立陸上競技場にて、栄えある「こんもりした鳥ラグビー 第一回 日本大会」 が開催された。季節外れの台風の影響で、前日まで雨が続き、会の開催が危ぶまれていた。しかし、大会関係者の日ごろの行いがよかったのか、31日当日は天候も回復し、イングランドの秋を思わせる曇天の下、開会式が行われた。

この日、ロンドンの英国本部から駆けつけた、唯一の日本人理事でありかつ日本支部理事長である丸山幸太朗氏が、厳かに第一回日本大会の開会を宣言し、ここに日本初の「こんもりした鳥ラグビー」の試合が開始された。

理事長式辞

opening ceremony
 

 

皆さん! 本日は、お足元悪い中、この こんもりした鳥ラグビー第一回 日本大会に お集まりいただき、ありがとうございます。 昨年、この国立陸上競技場で日本準備会をおこなった際は、 わずか一年後に、このような素晴らしい集まりを 同じ場所で行えるとは思ってもおりませんでした。 この喜ばしい状況に感涙するばかりであります。

今後は、我々「こんもりした鳥ラグビー」は、日本での 主要なスポーツとしての影響力を持つばかりでなく、 ゆくゆくは政治的な力を持ち、こんもりした鳥はおろか、 こんもりした緑豊かな地球そのものに影響を与えていきたい。 そのように考えています。今日は皆さん、存分に試合を楽しんで、 こんもりした鳥愛を感じてください。

ありがとうございました。

対戦チーム紹介

opening ceremony
日本エディンバラ (緑×紺)
後列: ハヤシ、ミヤシロ、ヤマムロ、ツジハナ
前列: ホシノ、ナガハマ、ヤザキ(主審判)
日本ケンブリッジ (赤×紺)
後列: サクタ、タナカ、シラタ、ナカムラ、クマサカ(副審判)
前列: マルヤマ(理事長)、アオキ、アサヅマ

対戦記録

Instruction
こんもりした鳥ラグビーのルールは、基本的にラグビーに倣ったものになっているのだが、かなり独特な要素もある。そこで、昨年度に模擬競技の経験のある日本ケンブリッジの選手から、今年度結成された日本エディンバラの選手への指導が行われ、双方においてルールの確認が行われた。

「穏やかさ」を特徴とするこんもりした鳥ラグビー。「鳥を抱えて走る」という動物愛護の精神が、選手にしっかりと伝わっている。選手たちの笑顔から、選手たちの間での和気藹々とした雰囲気がうかがわれる。

記念すべき第一試合。

単に長身であるという理由だけでフォワード陣が選ばれ、スクラムを組む。双方のフォワードとも、どうにも腰が浮いて、背が丸まっている。双方押し合ううちに、組み合わせた首が引き上げられるようになって、「いててて」という声が上がった。

Scrum

Scrum それでも、一日の長のある日本ケンブリッジのフォワードが押し込んでいく。日本エディンバラのスクラム・ハーフであるハヤシ選手がスクラムの横から鳥を確保しようとしていのはいささか問題かもしれない。

スクラムで押し勝った、日本ケンブリッジのスクラムハーフであるアオキ選手にボールがわたり、駆け出す。バックスの要、そして唯一のラグビー経験者であるタナカ選手へと鳥が渡る。

Aoki

Play タナカ選手の俊足で日本ケンブリッジ側の前進がつづく。

しかし、タナカ選手は、日本エディンバラのハヤシ選手とホシノ選手に阻まれ、鳥の奪い合いとなる。シラタ選手の指示の傍ら、さすが経験者タナカ選手、後ろ手でアサヅマ選手へと鳥を渡す。

Play

Miyashiro 鳥は日本エディンバラ側に渡り、ミヤシロ選手の巧みな走りで、鳥がつぎつぎに渡されていく。翻弄される日本ケンブリッジ。

日本エディンバラのミヤシロ選手から、ナガハマ選手へと鳥がわたり、ナガハマ選手のさわやかな笑顔での独走がつづく。このままネストへと繋がってしまうのか?

Nagahama

Nakamura ナガハマ選手の進路に立ちふさがるナカムラ選手。うまくナガハマ選手の独走を阻む。

日本ケンブリッジのバックス陣のモールで、再び鳥は日本ケンブリッジ側へ。鳥を抱えたサクタ選手が力強く前進する。

Sakuta

Play 日本ケンブリッジのバックス陣の間で、やさしくなめらかに鳥が渡されていく。

鳥をつかんだタナカ選手の華麗な走り。彼は、そのまま走りこんでネストを決めた。こうして、第一試合の最初のネストは、日本ケンブリッジのタナカ選手の手によってなされた。

Tanaka

Shirata この後、全五試合が行われた。その対戦結果は次のとおり。

第一試合: 引き分け (14-14)
第二試合: 日本エディンバラ(緑) 勝利 (11-8)
第三試合: 日本ケンブリッジ(赤) 勝利 (10-7)
第四試合(グラフハム杯): 赤勝利 (10-6)
第五試合: 緑勝利 (9-7)

そのうち一試合は、シラタ選手が「もう吐きそう、やめようよ」と弱音を吐いたので、前半のみの試合となった。シラタ選手は最高齢選手であり、高齢者をいたわる、こんもりした鳥ラグビーのやさしさが早くも発揮されることになったようだ。

ジャッジキャップも誇らしい主審は、ヤザキ氏。これをサポートするのが、副審のクマサカさん。ヤザキ氏は、ルールがアバウトなこんもりした鳥ラグビーにおいて、常に鳥の気持ちとなり、「痛そうだな」と思ったら遠慮なくダックコールを吹き鳴らし、競技を円滑に進行していた。ときとして、ダックコールのリードを吹き飛ばしていたことが微笑ましい。点数のカウントは、クマサカさんが行った。

Yazaki

Shirata へばってしまって一試合をハーフで脱落したにもかかわらず、第五試合の後、「途中酸欠で吐きそうになったけど、やってるうちにだんだん調子が出てきたよ」などと、ちゃんとした試合をしたかのようなコメントをしていたシラタ選手。

ともあれ、日ごろスポーツと縁遠い「こんもりした鳥ラガー」たちも、秋の午後にさわやかな汗を流したのだった。

その後、試合関係者は、国立陸上競技場そばの欧州ビールとドイツ・ソーセージの店に移動し、にぎやかな打ち上げ会が催された。今後ますますの「こんもりした鳥ラグビー」の発展を祈念し、2010年度日本大会は無事終了した。

2011年度日本大会も、来年10月末に同じ会場での開催が予定されている。さらに参加チームが増加することがすでに予定されており、楽しみが増すものと期待されている。


Fat Bird Football Association Japan, 2010.