Living Room
Hobby

Living Room

----------- * -----------

TU-870 Elekit TU-870 (6BM8 Single)

ついに奥さんが半田鏝を握りました! 「私も小さなステレオが欲しいわ」という奥さんの言葉を「ステレオが欲しい → 管球アンプを自作したい」と解釈した私は大喜びでエレキットのTU-870という入門用キットと、音の素直さで評判のCECのポータブルCDP PDA-655を購入してきたのでした。実際の奥さんの意図は「最近でてきたカラフルでオシャレなミニ・コンポが欲しい」というものだったらしいのですが、私の意識にはそういった安直な品物は存在しなかったのでしょう。

いきなり半田付けをしてもうまく行くはずもありませんので、まず小学生向け電子工作キット「おふろブザー」で半田付けの指導です。ぶきっちょを自任する奥さんでしたが、思いのほかうまく半田付けしました。鏝や半田はFaradayの皆さんから指導してもらった良品でしたので、初心者でもうまくいったのかもしれません。仕事の良し悪しは道具できまります。道具をけちっては駄目ですよ。

CEC PDA-655 (輸出仕様)

奥さんが自作するとはいえ、小技の部分は私がやるほうが安全です。まず、CDPについては、レンズ周りなどの光学系に「つや消し黒」の水性塗料を塗りまして、レーザーの乱反射低減を狙います。次にTU-870のスピーカー端子がバネ式の安直な品でしたので、ここはネジ留めのハーモニカ端子にあらかじめ交換してしまいます。

その他の部分はキットの通り、奥さんが組み立て始めます。エレキットのマニュアルはとても親切に書かれているので、そのとおりに組み立てていきます。しかし「自己バイアス回路の大型抵抗を基盤から2,3mm浮かして取り付ける」という部分を忘れてしまい、この抵抗は基盤に密着してしまっております。そのうちどうにかしないと...。

その他の部分でも入力セレクタなどの込み入った部分は私が手伝って見事完成。一発で音が出てまいりました。よかったよかった。

CEC PDA-655
TU-870 で、このステレオセットは、我が家の2畳のリビング・コーナーのTVと接続されました。スピーカーは芦沢師匠からいただいた、FostexのFE-83一発をコイズミ無線のSV-07という小さなキャビネットに収めたもの。低音の量は最初からあきらめてます。

それでもTV内蔵のスピーカーから出る音に比べれば格段の音質の差があることがすぐに分かりました。ステレオセットの音に馴れた後に、TV内蔵スピーカーに切り替えるともろにプラスティック臭いカチャカチャした音なことがすぐにわかります。今までこれで普通に聴いていたのですから、人間は結構なんでも馴れてしまうものなのかもしれません。

奥さんも「このステレオセットの音はいいよぉ」と大満足です。外見は、自作っぽい無骨なデザインですが、これまた自作の白いキャビネットとモノトーンでマッチしてなかなかかっこよく馴染んでいます。これで安心して年末の歌番組で「モーニング娘。」のLOVEマシーンを堪能することができますね。

TU-870 Y2K Special

年が明けて2月現在の奥さんのステレオの様子。

TU-870の筐体は黒い鉄板です。それで、イタリアの真空管アンプメーカー、ユニゾン・リサーチ社のイメージでドレスアップしてみました。アガチスという木の板を放熱孔を塞がないようにカットして取り付けて、透明ニスで仕上げただけ。私と奥さんはとてもかっこいいと思っています。

その後、カップリングコンデンサをEROの600V耐圧のフィルムコンに、NFB抵抗をフィリップスの金属皮膜抵抗に変更しました。また電源の電解コンデンサを2倍にしてフィルムコンをパラレルに接続しておきました。さらに電源ラインと出力の信号系ラインに0.6mm銅線を裏打ちしておきました。

まあ、回路変更なしの小手先改良ですが、なかなか良い具合になっていると思ってます。とくにカップリングコンデンサの変更は、ずいぶんと音質をくっきりかつ柔らかな印象にしてくれたように思います。

Stylish Hiroko Amp
Stylish Hiroko FE-83 SV-07箱に入ったFE-83は、やっぱり低音が出ないので別の箱を探してみよう、ということになりました。ところが設置場所の関係でどうしても大きな箱は置けません。FE-83のFOSTEXの指定箱でさえでかすぎるんです。ところがこれより小さな既製品の箱はなかなかありません。メーカー製の小さなスピーカーも最近出てきているので、それでもいいなぁ、と思いましたが、ユニットの交換が自分でできると修理が簡単であるということでやっぱりFE-83を使いたいわけです。

で、秋葉原をうろうろしてようやく発見したのが木下無線のなんとか松無垢板キャビネット。1.9リットルのバスレフ箱で、仕上げはコーナーがラウンドしてあったり、バッフル取り付けネジが金色だったりしてかなりオシャレな感じ。自分で板から切り出す苦労を考えて、一台6000円もする高価な箱でしたがこれにしました。

ところがこれが曲者。生産国がどこだか知らないが、バッフル板の取り付けが果てしなくいい加減。木ネジがネジ座になる木を破壊してしまってます。これなら自分でガイド穴を空けてとりつけた方がマシ。おまけにバスレフダクトがついていません。見本品にはついていたのに。自分で画材屋から紙管を買ってきて取り付けです。みなさんにはとてもお勧めできません。デザインはそこそこ良いのにねぇ。

とはいえ、SV-07に比較すれば容量も増えたし、一応バスレフですので低域の量感が改善されました。コイズミ無線でこのサイズのおしゃれな箱を作ってくれたらいいんですけどね。

というように、アンプ、スピーカーとウッディな感じにまとめてしまったので、テレビの枠もアガチス材でウッディにしてみました。すると奥さんのコンポ全体のデザイン統一されてとてもナイス! 奥さんも大満足です。スピーカーの間にあるディスプレイのプラスティックの枠が木枠でカバーしたので反射音が穏やかになり、音質も改善されました。

こうして、いかにも手作り風のリビング用コンポになりました。日頃ながめて暮らす道具ですから、落ち着けるデザインも大事なんではないでしょうか。そういう意味では、最近でてきてるインテリア系ミニコンポも私は評価しています。とはいえ、オシャレ・ミニコンポは、デザイン優先で音質のほうが手抜きされている気配もあるわけです。シンプルな機能、シンプルな回路、確かな音質、優れたデザインのコンポについてメーカーも私たちも考えてみるべきではないでしょうか。

Stylish Hiroko's System

----------- * -----------

to Listening Room to Profile